「介護施設で働く看護師」と「病院で働く看護師」の仕事内容・働き方などの違いについて解説

「介護施設で働く看護師」と「病院で働く看護師」の仕事内容・働き方などの違いについて解説

両手を揃える人

介護保険施設導入から20年近く経過し、今では大勢の看護師が介護施設でも働いています。

一般に病院は「治療の場」、介護施設は「生活の場」と言われていますが、実際にはどう違うのでしょうか?病院と介護施設とで働く看護業務の違いについて解説します。

介護施設ってどんなところ?

廊下に並べられた車椅子

介護施設とは、介護保険で規定されている施設で、大きくは

  • 入所施設
  • 通所施設
  • 訪問系サービス
  • 地域密着型サービス

に分けられています。

これらは介護保険の要介護認定で要支援1~要介護5と認定された人が利用する施設です。ケアマネージャーと呼ばれる職業の人が、利用者一人一人の希望に合ったサービスを受けられるようにコーディネートします。

入所施設
利用者が施設に入所し、施設の中で生活を送ります。

通所施設
自宅で生活をしている利用者が施設に通い、施設で様々なサービスを受けることができます。

訪問系サービス
利用者の自宅に職員がうかがい、生活に必要なことをお手伝いするサービスです。

地域密着型サービス
利用者が住み慣れた地域でできるだけ長く過ごせるように、通いや訪問、宿泊などのサービスを組み合わせて利用できるサービスです。

介護施設での看護師の仕事内容や役割ってどんなもの?

聴診器とくすり

介護施設では、看護師は施設に入居または通所している利用者の日々の健康管理や、薬の管理や投薬が求められます。

医師が常駐していない施設がほとんどなので、医学的・看護的立場から利用者やその家族に対して健康上のアドバイスをすることもあります。

また、介護施設は介護職をはじめ様々な職業のスタッフが協同して働いているので、他のスタッフともうまく連携を図ることも求められます。

病院と介護施設の違い、介護施設の業務の特徴は?

病院と比べ、介護施設には介護職員が多く勤務し、利用者の入浴・更衣・排泄介助などは主に介護職員が中心となって行われます。

看護師は利用者の日常生活のサポートをしつつ、健康管理や必要に応じて吸引・胃ろうの管理・褥瘡のケアなどの医療処置を行います。医師が常駐していない施設も多いので、緊急時には率先して医療的ケアや判断をする必要もあります。

また、薬の飲み方や処方の内容について、外部の医師との連絡を利用者や家族の代わりに行う場合もあります。

介護施設で働く看護師のメリットについて

隅っこの砂時計

介護施設では病院では得られにくいメリットが数多くあります。介護施設で働く看護師のメリットについていくつか紹介します。

定時に帰れることが多い

入所施設や通所施設は、病院のように救急で来る利用者はいません。介護施設では一日の時間の管理がしやすく、残業で職場に残ることはほとんどありません。

定時に仕事が終了するので、仕事後の予定を組みやすくなります。

ブランク後の復帰がしやすい

介護施設では、結婚や育児で長期間ブランクがある看護師の人も多く働いています。

介護施設は医療的な面よりも生活の場としての機能が重要視されます。そのため、ブランクにより医学的な知識に自信がなくなってしまった人でも安心して働くことができます。

また、時間に融通がききやすいので育児中の人も働きやすいでしょう。

判断力が身につく

介護施設は、病院に比べて医療従事者が少なく、医師が常駐していない施設も多くあります。そのため、利用者が急変時に看護師が見立てる場面もあります。

救急車を呼んだ方がいいのか、その間にどんな応急処置をした方がいいのかなど、判断が迫られる場面もあり、突発的な状況に対応できる判断力が身に付きます。

介護施設で働く看護師のデメリットについて

時計と金のコイン

介護施設で働くメリットもあれば、もちろんデメリットもあります。介護施設で働く看護師が感じやすい悩みの部分を紹介します。

医療ケアの判断に対する責任やプレッシャーを感じる

病院と違い、緊急時の対応は看護師の判断に委ねられることもあるため、自分自身の判断に責任感やプレッシャーを感じる場面もあるでしょう。

しかし、多くの施設では利用者が利用開始前に緊急時の対応や連絡先を医師に確認を取っています。看護師は医師の判断基準に沿って判断をしていきます。

もしも、情報が不十分な場合は、管理者や医師に相談し、緊急時の対応についての情報を集めておきましょう。

介護スタッフとの人間関係に疲れてしまう可能性がある

介護施設では、医療従事者よりも介護従事者の数が圧倒的に多いです。

看護と介護は似ているようでも、異なった視点で利用者に接しています。そのために意見が食い違ったり、思いが伝わらなくなって疲れてしまう人もみられています。

お互いの専門性を理解して、お互いに歩み寄っていく姿勢が求められます。

【事前にチェックして回避しよう!】介護職と看護師のトラブル事例集

医療的な処置のスキルが低下する場合もある

大多数の介護施設では医師が常駐していないため、看護師ができる医療処置に制限があります。

介護施設では基本的な医療処置を行い、高度な医療処置が必要な場合は病院に入院となります。そのため、病院では当たり前のように行っていた医療的処置が行えず、徐々にそのスキルが低下してしまう場合があります。

収入が減少する可能性がある

介護施設では、時間給や基本給は病院と比べ大きな違いはないですが、看護師が残業や夜勤を行っていないところも多く、手当がない分収入が減少する可能性が高いです。

夜勤がない代わりに自宅で緊急時の電話対応をするというオンコールを導入している施設もありますが、そこまでの収入アップは期待できません。

介護施設と病院との違いを知り、自分に合った選択を!

棒を持った車椅子の人介護施設は、利用者の「生活の場」であり、「治療の場」である病院とはその機能が大きく異なります。

そのため介護施設には利用者の生活をサポートする介護職員が主となり、医療従事者の数は少ない傾向があります。病院と機能が異なる介護施設には、病院とは違ったメリット及びデメリットも存在します。

病院と介護施設の働き方の違いをよく理解して、介護施設で働くことも考慮してみましょう!

 

(Posted by めっし~)

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※掲載情報につきましては、 2019年12月27日公開時点のものです。 施設情報・制度・資格などにつきましては、改定などにより最新のものでない可能性があります。必ず各機関や団体、各施設などにご確認ください。