特養ってどんな施設?特徴や入居条件を解説!

特養ってどんな施設?特徴や入居条件を解説!

特別養護老人ホーム、通称「特養」。

介護現場で働いている人や介護施設に興味がある人なら必ず一度は耳にしたことがある言葉でしょう。

その一方で、特養が介護施設ということは分かるけれど、実際にどんな施設でどういった特徴があるのか分かっていないという人も多いはず。

そこで今回は、特養の基本的な情報や特徴、入居条件などについて分かりやすくご紹介します。

特養とは?老健とどう違うの?

分かれ道

そもそも特養とは、介護が必要になった高齢者(要介護者)が自宅での生活が困難になった場合に入居できる公的な「介護保健施設」の1つです。

特養という呼び名は老人福祉法に基づく名称であり、介護保険法上では「介護老人福祉施設」と呼ばれています。

また、「介護保健施設」の中には特養の他にも、「老健」と呼ばれる介護老人保健施設や、医療行為を含めた長期療養を目的とする「介護療養型医療施設」が存在しますが、特に特養と老健は混同されがちです。

そこで、ここからは特養の特徴を老健と比較しながら解説していきます。

特養の特徴

特養の特徴は大きく分けて2つあります。

1つ目は、他の施設に比べて「入居者の介護度が高い」という点です。

そもそも特養は、原則的に要介護3以上の高齢者が、身体介護や生活支援を受けて居住する施設と位置づけられています。

従来は要介護3未満の要介護者も入居できましたが、2017年度より特養が有する「在宅での生活が困難な中重度の要介護者を支える機能」の重点化を目的として、新規入居者は特例を除いて要介護3以上が義務付けられたのです。

このように、特養では入居者の介護度が高いため、介護サービスも食事や排泄、入浴の介助といった身体介護を中心とした自立支援が主な内容になります。

また、要介護3以上となると基本的に長期的に介護が必要になることが多く、したがって、特養では長期入所を前提とした終身利用が可能です。

つまり、終の棲家になり得るという特性を持ち合わせており、施設によっては看取り介護を行う場合があります。

 

特養の2つ目の特徴は「費用が安い」という点です。

公的な介護保健施設である特養の場合、民間の老人ホームのような入居一時金はなく、費用も世帯収入に応じて限度負担額が決められているため、全体としてかかる費用は安くなります。

経営が地方自治体や社会福祉法人に限られているため、倒産のリスクが少ないというのも特徴と言えるでしょう。

特養と老健の違い

特養と老健の最も大きな違いは「入居者の介護度」と「入所目的」です。

さきほど、特養の場合は要介護3以上が義務付けられていましたが、老健は要介護1以上であれば入居が可能です。

要介護者が入居しているため、特養と同じく利用者の介護度に合わせて食事や入浴などのサービスを行いますが、老健の場合は「自宅に戻るためのリハビリ」がサービスがメインになります。

したがって、老健には居住スペースはもちろんのこと、リハビリ施設が充実しており、医師や看護師、リハビリ専門職といった医療従事者が多く設置されているのも特徴です。

 

このように、老健では在宅復帰を入所の目的としているため、入居期間は原則的に3~6か月程度に限定されており、特養のように終の棲家にはなり得ません。

一方で、特養に比べると利用者の出入りが多いため、比較的空きを見つけやすいという傾向もあります。

費用面では、特養と同じく入居一時金などはありませんが、リハビリの設備や体制、行った介護内容によっては特養よりも費用がかかることが多いと言われています。

特養の入居条件やメリット・デメリット

2つの心

2017年度より、特養に入居する場合は要介護3以上が義務付けられていますが、実際には特例も存在します。

ここからは、特養に入居する際の具体的な条件や、メリットデメリットについてご紹介します。

 

特養の入居条件

  • 要介護3以上で65歳以上の高齢者
  • 40~64歳で、かつ特定疾病(がん末期や脳血管疾患、関節リウマチなど)が認められた要介護3以上の方
  • 特例により入居が認められた要介護1~2の方
    (認知症や知的障害、精神障害等に伴って、日常生活に支障をきたすような症状が頻繁にみられる場合)(単身世帯、高齢家族など家族等の支援が期待できず、地域での介護サービスなどの供給が不十分である場合)など
このように、原則的には要介護3以上の高齢者が対象とはなりますが、居住環境や既往歴などによって入居が認められるケースもあります。

特養のメリット・デメリット

特養に入居を希望する方は比較的専門的な介護サービスが必要な場合が多く、その分「出来るだけ早く入居したい」「してもらいたい」というのが利用者や家族の本音と言えます。

もちろん、特養に入ることができれば、民間の老人ホームもよりも比較的安い費用で24時間介護サービスを受けることが出来ますし、経営基盤の安定している施設で終身を見据えた長期の施設利用をすることが可能です。

しかし、こうしたメリットがある一方で、要介護3以上でなければ施設を利用できないといったリスクもあるため、入所後も介護認定の際には注意が必要と言えるでしょう。

また、入居待機者数は減少傾向ではありますが、そうは言っても人気の施設や地域では、何ヵ月何年も入居待ちをしなくてはならないというのも現実です。

住み慣れた家や家族の元を離れることは非常に不安でもありますし、出来れば最期の時まで自宅で過ごしたいというのが多くの方の本音でしょう。

しかし、介護する側もされる側も高齢化が進む日本においては、ますます自宅での介護は難しくなっています。

だからこそ、特別養護老人ホーム=特養は、今後ますます重要視される介護施設であると言えるでしょう。

(Posted by ふるたにしょうこ)

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※掲載情報につきましては、 2020年02月18日公開時点のものです。 施設情報・制度・資格などにつきましては、改定などにより最新のものでない可能性があります。必ず各機関や団体、各施設などにご確認ください。