認知症ケアはストレス?ちょっとおかしなエピソードをご紹介

認知症ケアはストレス?ちょっとおかしなエピソードをご紹介

車椅子を押す女性
介護の仕事をしているみなさんならご存じのとおり、日本は超高齢化社会に突入しています。

それにともなって、認知症を患ったお年寄りも勢いよく増え続けているのが現状です。当然、介護スタッフにとってもそれは避けようない話で、介護と認知症ケアは切っても切れない縁のようにつながっています。

認知症をもつ利用者さんの行動は、笑い話で済むものからそうでないものまで様々です。介護スタッフは、どんな時でもそれらの行動と向き合いサポートしないといけないので、ストレスの原因になったりもします。

今回は私の体験した、ストレスの原因にもなる認知症をもつ利用者のエピソードを「そんなことあるよね」と笑って(苦笑いでもいいです)いただければと思いながら紹介していきます。

エピソード①「床掃除」

車椅子とベッド
それは私がショートステイで働いていた頃の話です。

ある日、直属の上司である係長からフロアのスタッフ全員に「とんでもなく重度の認知症をもった女性の方が利用することに決まった。事前に情報の共有と対応の方法を考えたいから会議をしましょう。」と声がかかりました。

会議の中で認知症のレベルや行動を情報として共有しましたが、具体的なケアについては「実際に見てみないとわからない」となり、心の準備だけはしながらその方の利用の日を迎えました。

 

いざ利用がはじまると確かに重度の認知症で、コミュニケーションは全くかみ合わず、とにかく我が道を行くタイプの方でした。いろいろとケアするうえで苦労はしたのですが、一番苦労したのは椅子から無理やり床に降りようとすることです。

実は利用初日から、職員が目を離している間に床に降りてしまっていました。幸いケガはなかったのですが、その後も椅子から降りようとする行動は止まりません。
私たち介護スタッフはとても神経を使いながら見守りを強いられることになったのです。

いろいろ対応策を考えましたが、結局は椅子に座って過ごしてもらうことをあきらめて床に降りてもらうことを選びました。そこで初めてその方がしたかったことがわかります。

床に降りたその方は、ごろんと横向きに寝転がり手のひらを使って床をさすりはじめたのです。よく見ると床の小さなほこりを集めているように見えました。

以来、その方は利用中ほぼそうやって過ごしました。疲れた様子が見えても止めようとしないので、スタッフが休憩してほしい思いから椅子に座らせたのですがダメでした。すぐに床に降りようとするのです。

ケアとしてはあまり良くないのでしょうが、「床を掃除する」ことがその方の過ごし方の定番になったのです。その行動を見守りながら私は、その方の「強いこだわり」に苦笑いをよくしていました。

エピソード②「真夜中の運動会」

運動会

特養で夜勤をしていた時にあったエピソードです。

深夜0時を回り利用者さんも寝静まったころに、どこかから「パンパン」と音が聞こえ始めたのです。最初は気のせいかと思っていたのですが、やっぱり聞こえてくるのです。

それに合わせて遠くから声も聞こえてきます。眠れない利用者さんが歌でも歌っているのだろうかと思いつつ、念のため見回りをすることにしました。

どうやら奥側の部屋から音は聞こえてくるようです。ある女性の利用者さんの部屋の前にくるとかなり大きな音と声が聞こええてきます。

認知症はありますが、柔らかい雰囲気をもったかわいげのある方で、普段こんなに大きな音や声を出していることを一度も聞いたことはありません。何かあったのかもしれないと思いつつ、私はそっとドアを開けて中の様子をのぞきました。

部屋の中の様子は特に変わっておらず、ベッドから落ちたなどの事故は起きていないようでとりあえずほっとします。

その瞬間のことでした。

「パンパン」と大きく拍手をする音と同時に「がんばれ、がんばれ、がんばり屋さん!!」と大きな声がしたのです。その方の顔をのぞくと、見たことがないほど真剣な表情で目を大きく開いて興奮していました。

しばらく様子をみていたのですが、拍手と掛け声を続けています。どうやら私には見えない何かが見えているようでした。

そこで本当なら、声をかけるなり体調のチェックをするべきだったのでしょうが、あまりにも真剣に「応援」をされていたので、私は笑いをこらえながらそっと部屋を出ていきました。その後、1時間ほどそれは続き、気がついたら何もなかったように眠っていました。

翌朝、本人に昨夜のことを尋ねてみたのですが当然何も覚えていません。他の職員にも似たようなことがあったのか聞いてみましたが、そのようなことは一度もないと笑っていました。

まとめ

コントや漫才のように「オチ」のある話ではないのですが、私が体験した中で面白かったエピソードを紹介させていただきました。

今となって思うことは、こういったエピソードを「楽しむことができてよかったな」ということです。

もし、この時の私がストレスがたまりにたまって気持ちが爆発寸前だったとしたらこうはいかなったでしょう。労働環境や自身のメンタルの状態次第でとらえ方は大きく変化すると思うのです。

みなさんはいかがですか?介護の仕事はストレスがたまりやすいのは確かなので、ため込みすぎずに楽しみながらで仕事ができるように気をつけてください。

 

(Posted by 子守熊)

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※掲載情報につきましては、 2020年03月20日公開時点のものです。 施設情報・制度・資格などにつきましては、改定などにより最新のものでない可能性があります。必ず各機関や団体、各施設などにご確認ください。