早期発見のために!【認知症検査】について知っておきたい内容を分かりやすく解説

早期発見のために!【認知症検査】について知っておきたい内容を分かりやすく解説

認知症は、早期の発見によって症状の進行を遅らせ、必要に応じて適切な治療をすることが大切です。
しかし、認知症と言っても様々な症状があることをご存知でしょうか。

そこで今回は、認知症を早期発見するために知っておきたい、実際に現場で多く利用されている認知症検査の内容や種類を分かりやすく解説します。

そもそも認知症検査とは?

検査シートのイメージ

認知症検査は、日常生活での記憶障害などの症状がみられる方に、認知症の有無を確かめるために行われる検査です。

認知症の診断には、アメリカの精神医学会がによる「DSM-IV」が実施されていますが、この診断基準を満たすのはかなり症状が進行した状態であり、より早期に認知症を発見することが大切なのです。

なぜなら、「MCI(軽度認知症)」と呼ばれる方の場合には、早期に発見し介入することで認知症状があっても自立した生活を目指すことができるからです。そのため、実際には下記のようなスクリーニング目的での認知症検査が使用されることが多いです。

他にも、脳の血流や委縮状態などのを画像検査により詳細を評価する場合もあるのです。

長谷川式認知症スケール

簡易的に認知症の疑いがあるかどうかを判断できる方法として、多く活用されている検査方法です。

9項目で構成されており、質問形式で見当識や短期記憶、計算能力などを評価することができるのです。判断基準は30点満点のうち、20点以下の場合には認知症が疑われます。

長谷川式認知症スケールを使用するメリットは、簡易に検査ができる点や検査の時間が10~15分と対象者の負担も少ないことがあるでしょう。一方で、質問項目に年齢や日付、今いる場所などを答える項目があり、人によっては検査に不快感を感じてしまう場合もあるため、事前に検査の意図などを説明するなど配慮が必要です。

長谷川式認知症スケールでは、認知症の疑いを判断しますが、重症度や確定診断などは判別できないため疑いがある場合には専門の医療機関を受診するようにしましょう。

MMSE(ミニメンタルステート検査)

MMSEも長谷川式認知症スケールと同じく、現場で多く使用される認知症検査です。

11項目で構成されていますが、MMSEでは見当識や短期記憶などを質問で評価する以外にも、実際に対象者に図形を描いたり文章を書いたりしてもらう項目があるのです。図形や文章に関しては、簡易なものであり15分程度で検査を終えることが可能です。

判断基準としては、30点満点のうち23点以下で認知症の疑い、27点以下で軽度認知障害の疑いがあると評価されます。MMSEもあくまで認知症の可能性を評価するだけであり、確定診断を行うことはできません。

画像検査

認知症では、脳の状態を評価するために画像での検査も行われます。

画像検査では、CT、MRI、SPECTといった検査が実施されます。目的は脳の血流が十分に確保されているか、脳が萎縮している部分はないかなどを調べるために実施します。特にアルツハイマー型認知症などでは、脳の状態の経過知るためにも定期的に実施される場合もあるでしょう。

上記で紹介したスクリーニングの検査とは異なり費用も高くなりますが、認知症の疑いが強い場合には鑑別診断(他の病気の可能性を除外する)のためにも検査する場合が多いのです。

認知症検査の注意点

注意マークのイメージ

誰しも認知症と言われると不安になるはずです。また、中には認めたくない気持ちもあり、検査内容に拒否的な対応をされる場合もあるのです。

しかし、早期発見こそ認知症の治療には重要となる為、きちんと説明し検査を受けるようにしましょう。また、自宅で認知症状がみられていても、軽症の場合には検査の際に症状が分かりにくいこともあります。

実際、長谷川式認知症スケールもMMSEも軽症になるほど正確性が低いこともあるのです。そのため、日常でみられる認知症状を簡易書きしたり、撮影したりしておくことも検査をスムーズに行う一つの方法です。

自宅でできる認知症検査のスクリーニングのコツ

認知症検査の質問には、日付などの見当識や短期記憶を問うもの、依頼に対して動作を行えるかどうかの実行機能の評価が含まれています。そのため、「日々の生活の会話の中で対象者に尋ねること」も簡易的にスクリーニングの役割をはたします。

会話の中であれば拒否的な反応も少ないですが、周囲に質問の回答になるヒントがないか環境にも配慮が必要となることに注意しましょう。

認知症は早期発見が大事!

観察するイメージ

認知症が進行すると問題行動や人格の変化など本人、家族ともに生活が一変する可能性があります。

もし、認知症が疑われる場合には、日々の生活や会話でスクリーニングを行うこともよいでしょう。

早期に発見することで、認知症の特性を理解し支援のコツや医療機関などと連携できる関係をつくることが、お互いの負担軽減にも繋がるのです。

 

(Posted by 大世渡渉)

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※掲載情報につきましては、 2020年03月02日公開時点のものです。 施設情報・制度・資格などにつきましては、改定などにより最新のものでない可能性があります。必ず各機関や団体、各施設などにご確認ください。