介護休暇と介護休業の違いは?【取得条件と方法についても解説】

介護休暇と介護休業の違いは?【取得条件と方法についても解説】

家族の介護等によって仕事を休んだり、場合によって仕事を辞めざるを得なかったりする人がいます。そのため政府は、身内等の介護を理由にした離職「介護離職」ゼロ(1)を目指し、社会整備を加速していく意向を示しました。その一つが介護休暇の取得です。

しかし介護休暇は、同じく介護のために休みを取る介護休業と名前が似ており、この2つの違いがよくわからない人も多いのではないでしょうか?

そのため本記事では、介護休暇と介護休業の違いについて説明するとともに、実際の介護休暇や介護休業の取り方について説明します。

介護休暇と介護休業は違う

疑問

介護休暇は、家族等の介護のために一日単位で取得することができます。一方、介護休業は家族等の介護のために、まとまった休暇を取る制度です。

同じ介護を理由にした介護休暇と介護休業ですが、中身が違います。詳しく説明します。

介護休暇制度とは

車椅子に乗っている人

厚生労働省の「育児・介護休業法のあらまし」(2)によると、介護休暇の解説を以下のようにしています。

要介護状態にある対象家族の介護や世話を行う労働者に対し与えられる休暇であり、労働基準法第39条の規定による年次有給休暇とは別に与える必要がある

なお、介護休業では一定のを条件を満たすと給付金が支給されますが、介護休暇の場合、勤務先によって有給となるか無給となるかは異なります。

介護休暇の趣旨

介護に関する長期的方針決定後の期間における仕事と介護の両立支援のため、以下のように労働者が仕事を休まざるを得ないような場合に対応するもの

  • 主たる介護者は別にいるが、その主たる介護者が病気等になった場合に一時的に介護をしなければならなくなった場合
  • 対象家族が通院等をする際の付き添い
  • 介護保険関係の手続等

介護休暇の日数

要介護状態にある家族の介護や世話をする労働者は、事業主に申し出ることで、1年度において5日間を限度として、介護休暇を取得することができます。介護、世話をする対象家族が2人以上の場合にあっては10日間、介護休暇の取得が可能です。

介護休暇の取り方

介護休暇は、1日単位又は半日単位(1日の所定労働時間の2分の1、労使協定によりこれと異なる時間数を半日と定めた場合には、その半日)で取得することができます。

介護休暇が取得できない労働者

日々雇い入れられる者、つまり日雇い労働者は介護休暇を取得することができません。また、次の労働者は、労使協定によっては、事業主が介護休暇の申出を拒むことができます。

  • その事業主に継続して雇用された期間が6か月に満たない労働者
  • 1週間の所定労働日数が2日以下の労働者
  • 半日単位で介護休暇を取得することが困難と認められる業務に従事する労働者

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介護休暇」についてもっと知りたい方は、こちらの記事もぜひご覧ください!
介護休暇とは【制度のしくみと対象者について解説】

介護休業制度とは

何かを確認する男女

育児・介護休業法に基づいて、労働者は家族を介護するため、介護休業を取得することができます。また、雇用保険法に基づき、一般被保険者が介護休業を取得した場合に、一定の要件を満たすときは、介護休業給付金が支給されます

厚生労働省の「育児・介護休業制度ガイドブック」によれば(3)、介護休業を次のとおり定義しています。

労働者が要介護状態(負傷、疾病又は身体上若しくは精神上の障害により、2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態)にある対象家族を介護するためにする休業

対象労働者

日々雇用される者を除く労働者です。

但し、有期契約労働者の場合は、申出時点において次の要件を満たすことが必要です。

  • 入社1年以上
  • 介護休業開始予定日から起算して、93日を経過する日から6か月経過する日までに労働契約期間が満了し、更新されないことが明らかでないこと

なお、労使協定により対象外にできる労働者は次のとおりです。

  • 入社1年未満の労働者
  • 申出の日から93日内に雇用期間が終了する労働者
  • 1週間の所定労働日数が2日以下の労働者

支給対象となる家族の範囲

次の家族等が対象となる範囲です。

  • 配偶者(事実婚を含む)
  • 父母
  • 配偶者の父母
  • 祖父母
  • 兄弟姉妹及び孫

休業期間

対象家族1人につき、通算93日までです。

回数

対象家族1人につき、3回です。

介護休業給付額

休業開始時賃金日額×支給日数×67%です。

正確な金額は、ハローワークに提出する雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書により、休業開始時賃金日額が確定し、算定されます。

手続き

厚生労働省が「Q&A ~介護休業給付~」(5)で、解説しています。下記の必要書類を持参して、在職中の事業所を管轄する公共職業安定所(ハローワーク)に申請します。

【受給資格確認に必要な書類】

雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書

賃金台帳、出勤簿又はタイムカード(1.に記載した賃金の額及び賃金の支払い状況を証明することができる書類)

【支給申請に必要な書類】

介護休業給付金支給申請書
※個人番号欄にマイナンバー(個人番号)を記載ください。

被保険者が事業主に提出した介護休業申出書

住民票記載事項証明書等(介護対象家族の方の氏名、申請者本人との続柄、性別、生年月日等が確認できる書類)

出勤簿、タイムカード等(介護休業の開始日・終了日、介護休業期間中の休業日数の実績が確認できる書類)

賃金台帳等(1.の申請書に記載した支給対象期間中に支払われた賃金の額及び賃金の支払い状況、休業日数及び就労日数を確認できる書類)
※上記の他、対象介護休業期間中に対象家族が死亡した場合には、必要に応じて戸籍抄本、死亡診断書、医師の診断書などを添付してください。

最後に

この記事では、介護休暇と介護休業について解説しました。それぞれ仕事を休むことのできる期間が違いますので、自分にあった休暇・休業が取得できるように理解を深めておきましょう。

(Posted by 笑和)

参考:

厚生労働省:(1)介護休業制度及び介護休暇制度の取り扱いについて

厚生労働省:(2)「介護離職ゼロ」ポータルサイト 厚生労働省

厚生労働省:(3)育児・介護休業法のあらまし

厚生労働省:(4)育児・介護休業制度ガイドブック

厚生労働省:(5)Q&A ~介護休業給付~

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※掲載情報につきましては、 2020年04月04日公開時点のものです。 施設情報・制度・資格などにつきましては、改定などにより最新のものでない可能性があります。必ず各機関や団体、各施設などにご確認ください。