【感染者と接触すると通知】コロナ対策にスマホの位置情報を活用【問題点も】

【感染者と接触すると通知】コロナ対策にスマホの位置情報を活用【問題点も】

新型コロナウイルス感染拡大の対策として、スマホの位置情報を利用した感染者や接触者の行動追跡が世界的に注目されています。高齢者はコロナウイルス感染したら重篤化しやすいため、介護に関わる人にとっても、興味深いものです。

日本でも4月6日に、政府は、携帯電話会社が持つデータの活用について会議を開きました。この会議には携帯電話大手の担当者やGoogle(グーグル)とYahoo(ヤフー)の日本法人がウェブ会議で参加しており、政府はこれらの企業にデータの提出を呼びかけています。

しかしこれらの位置情報データを、どのように活用するのか少しわかりにくいですし、国民の個人情報を提出するわけですからセキュリティ面でも心配ですよね。

本記事では、少しわかりにくいスマホの位置情報の活用方法と問題点について、わかりやすく解説します。

スマホの位置情報の活用法

夜景と働く人

政府が提出を求めたデータはスマホ利用者の位置情報や多く検索された言葉などです。位置情報と検索ワードから、どの場所にどの年代が集まるのかを計測し、集団感染が起きた地域を特定するのを目的としています。

提出の対象となるデータは、法令上は個人情報に該当しないものとしており、個人の特定には結びつかないそうです。

意外なことですが、個人の位置情報は個人情報に該当しないのですね。

今後は位置情報やBluetooth(ブルートゥース)によって記録した、個々人の移動履歴のデータを活用し、感染者の移動ルートや接触者を特定、警告や隔離の管理に活用する可能性があるとのこと。

参考:2020年4月7日朝日新聞デジタルより

感染防止にスマホ位置情報 政府検討、プライバシーは?

アメリカではGoogle(グーグル)とApple(アップル)が共同で通知アプリの提供

熱い握手

また朝日新聞デジタルによると、グーグルとアップルがコロナ感染予防のため、以下のような発表をしました。

米アップルと米グーグルは10日、スマートフォンの近距離無線通信規格「ブルートゥース」を使って、新型コロナウイルスの感染者と接触した人に対し、その接触について通知する仕組みを共同で提供すると発表した。

引用:2020年4月7日朝日新聞デジタルより

「感染者と接触」スマホ通知へ アップルとグーグル発表

スマホを持っている人同士が一定の距離で接したりすれ違ったりすると、スマホにその人のデータがお互い一時的に記録されます。そのデータの中にコロナ感染者もしくはコロナ感染と後に判明した人がいれば、スマホに通知が届くという仕組みです。

このデータは匿名で保存されるため、スマホ利用者が接触した感染者を特定することはできません。

問題点も多数

マスクを付けた集団

位置情報の利用は便利そうですが、多くの問題を抱えています。

まず考えられるのが位置情報の精度です。世界保健機関(WHO)が「感染者との接触」としているのは「1メートル以内にいること、もしくは15分以上の対面」としています。

スマホのGPS精度は理論上は誤差1メートルとしていますが、実際には20メートル近くの誤差が出てしまうこともあるのだとか。スマホとの通信状態によっては更に精度が落ちることもあるため、感染者とすれ違ったかどうかは、正確にはわからないのではないかという懸念があります。実際には接触していないのに、「感染者と接触した」という通知が来てしまう可能性があり、利用者の不安を煽るだけという結果を招きかねません。

実際にイスラエルではGPSの誤認によるトラブルが発生しました。

女性がコロナウイルスに感染したボーイフレンドに、アパートの外から手を振っただけで、接触者として誤認されてしまい、外出禁止を命じられたとのこと。

またYahooニュースによると、以下のような懸念もなされています。

位置情報の効果は限定的である一方、プライバシー侵害が“魔女狩り”のような被害をもたらし、むしろ逆効果となる場合もある。

引用:Yahoo Japanニュース:新型コロナ:スマホの位置情報は感染接触者を割り出せない?

日本でも電車内で咳き込んでいた人がいたという理由で、喧嘩になったり電車が緊急停止したりと行ったトラブルが起きており、みんなコロナウイルスに対して非常に敏感になっています。

そうした状況のなかで、誤った情報の通知を受け「もしかしたらあの人が感染者かも?」と疑いをかけられると、その人が批判や誹謗中傷の的となってしまう可能性があるでしょう。

まとめ

本記事では政府が取り組もうとしている位置情報の活用方法と、グーグルとアップルが共同で提供する感染者接触通知について解説しました。

感染者と接触したかどうかがわかるのは、感染予防のために便利な機能かもしれませんね。しかし現状の問題を抱えたまま利用してしまうと、あらぬ疑いがかけられたり、反対に近くの誰かが感染者なのかと疑ってしまったりと、不安を煽るだけの結果となってしまいそうです。

(Posted by ヘルなび編集部 ゆうき)

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※掲載情報につきましては、 2020年04月15日公開時点のものです。 施設情報・制度・資格などにつきましては、改定などにより最新のものでない可能性があります。必ず各機関や団体、各施設などにご確認ください。