利用者や職員に優しい環境づくり【介護現場での5G、AIの利用】

利用者や職員に優しい環境づくり【介護現場での5G、AIの利用】

【介護に最新技術?食事管理システムの検証実験】

介護と積み木

 

3月末から日本でもようやく5Gの商用サービスの運用が始まりますね。
通信システムの進化は今後の社会インフラに大きな影響をもたらすといわれています。

個人によって必要なケアが異なるために、機械による管理のイメージは薄い介護業界。そんな介護業界においても、最新技術を利用したシステムを取り入れる動きがあるようですね。

 

SOMPOケア(東京都品川区、遠藤健社長、03・6455・8560)は、NECと共同で介護施設における第5世代通信(5G)利用の実証実験を行った。顔認証によって利用者の食事準備を効率化するシステムと人工知能(AI)で食事量を自動測定するシステムを導入し、介護職員の負担軽減や業務効率化への影響を調べた。同社は今後、顔認証システムを中心に介護施設での導入を検討している。

ニュースイッチ:介護施設を救うか、5Gで顔認証システムの仕組みより引用

 

今回は食事の管理システムにおいて検証実験がおこなわれたとのことですが、5GやAIを導入した場合、介護現場で具体的にどのようなことが可能になるのか気になります。

【介護現場における5G・AIの利用方法とは】

 

高齢化により深刻な人手不足が問題視される介護業界。
5Gを利用したシステムやAIを導入することで、スタッフの負担を軽減し利用者により質の高いケアを提供することが期待されています。

最新システムの実証実験がおこなわれたのは、病態食対応の介護付き有料老人ホーム。食事は一食ずつ形態や塩分、カロリーなどを調整した上で利用者ごとに異なる献立を提供しています。

また体調管理の一環として利用者が食べた食事の量の確認・記録もおこなっています。これらは利用者の健康のため欠かせない記録ですが、丁寧なケア体制には管理コストが大きくかかります。

 

食堂内や周辺に設置したカメラで利用者の顔を識別し、アレルギーや食事形態などの情報を調理室内のタブレット端末に表示することで、利用者ごとに異なる献立を迅速に用意する狙いだった。食事の前後で食べ物を撮影し、利用者の食事量をAIで数値化する試みも同時に行った

ニュースイッチ:介護施設を救うか、5Gで顔認証システムの仕組みより引用

 

介護現場における5Gの利用方法

それまで人力でおこなっていた食堂への訪問確認と食事の内容の管理を自動化することで、職員の負担軽減を図る目論見が今回の実験にはあります。元来の通信システム(4G)ではカメラに写った情報を正確かつ瞬時に処理することは困難でした。

しかし4Gの10倍以上の通信速度を持つ5Gの導入によって、高精細の画像処理が瞬時におこなえるようになり、現場での顔認証システムの利用が現実味をおびてくるようです。

顔認証に関して世界トップレベルの技術力をもつNECのサービスは高齢者や子どもの見守りにすでに活用されていますが、現在同時に認証可能な人数はカメラ1台につき5人。5Gの導入によって大量の情報を瞬時に処理できるようになれば、認証可能な人数の上限も上がると考えられます。

現時点ではまだ試験段階ですが、センサーや画像処理を活用したシステムの運用が可能になれば、管理業務のみにとどまらず見回り業務などの大部分が効率化されると考えられます。

介護現場におけるAIの利用方法

また今回の実験では、食事の写真から利用者が食べた量をAIで数値化する試みもおこなわれました。人力では詳細に把握することが困難な栄養状態に関して、AIを用いて数値化することで、簡便に正確な記録を手に入れることが目標です。

現在写真を撮るだけでカロリー計算が可能なアプリなどが普及していますね。健康な個人の食事量を管理するには十分便利なツールですが、人命が関わる介護や医療の現場ではより詳細で正確な情報が必要になります。

より高度なAIの教育が実現すれば食べる前と食後べた後の写真から利用者が摂取した栄養素まで記録することが可能になるでしょう。

【今後の介護現場における5G・AIの利用をどう考える?】

テクノロジー

介護の現場に先端技術を取り入れることでスタッフは他の業務に集中できることが予想されます。それまで管理や記録に割いていた時間が削減されることは、残業時間の削減にも繋がるでしょう。

スタッフの労働環境が改善される一方、人と密接に関わる介護の現場で「効率化」や「データ化」を促進することは、機械的なサービスの提供に繋がると思われるかもしれません。

しかしあくまで介護をおこなうのは人間。AIに何を学習させるか決めるのも、結果にもとづいて行動をおこすのも人間です。

5Gによって実現される管理体制や、AIが導き出す判断はいずれも、ひとりひとりの利用者に寄り添ったケアをおこなうための「材料」になるものだと考えられます。

「何のためにテクノロジーを利用するのか」という根本の部分が揺らがなければ、テクノロジーの利用に対して過度に反感を抱く必要もないといえるのではないでしょうか。

今回実験を実施したFuture Care Lab in Japanが掲げる活動目的は以下の通り。

 

ICT・デジタル技術の有効活用と、人が本来やるべき介護を改めて定義することを通じて、「人間」と「テクノロジー」の共生による新しい介護のあり方を提案します。その結果、介護人材の需給ギャップを解消し、持続可能な介護事業モデルの構築および高齢者が安心して暮らせる持続可能な社会を実現します。

ニュースイッチ:介護施設を救うか、5Gで顔認証システムの仕組みより引用

 

新たな時代の介護の在り方を模索し、業界を牽引する存在として視線が注がれています。

【まとめ】

介護とスマホ

5GやAIを活用したシステムは利用者にとっても現場のスタッフにとっても快適な環境づくりのカギとなりそうです。最新技術と人間の力をうまく組み合わせることで生まれる新たな介護のかたちに期待が高まりますね。

 

(Posted by ヘルなびメディア編集部 )

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※掲載情報につきましては、 2020年03月12日公開時点のものです。 施設情報・制度・資格などにつきましては、改定などにより最新のものでない可能性があります。必ず各機関や団体、各施設などにご確認ください。

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