介護転職での失敗事例:他職種からの転職において失敗した事例

介護転職での失敗事例:他職種からの転職において失敗した事例

介護の仕事は「やりがいがある」とか「人手不足と言われているから」などという理由で転職してみようと思う人がいらっしゃる様です。

介護系の資格を持っていない人でも、働きながら介護の資格が取れる会社があったり、職業安定所で行っている求職者支援制度で自己負担が少なく介護の資格が取れるなど、色々な方法がありますので、このような理由からも転職する人が多い傾向にあります。

希望をもって介護職の世界に入った場合、成功する人もいれば「自分に合わない」などの理由で残念ながら離職してしまう人もいます。

今回は私の知人の話になりますが、介護職に転職して失敗した人のお話をご紹介したいと思います。

コンビニの副店長から介護士へ

分かれ道のイメージ

私が今勤めているデイサービスは、3か所の事業所があります。

スタッフの数が足りている時もありましたが、基本的には人手不足。

年度末になると、転職する人や、お子さんの進学、受験などで退職する人が出たりして転職サイトを利用して派遣スタッフという形で人員確保する事もありました。

このような不安定な環境を打破するため、役員の方々が「資格取得制度」というものを導入しました。

介護の資格を持っていない方が就職を希望した際、ホームヘルパー2級(介護職員初任者研修)の受講料を会社側で負担しますよ、という制度です。

これで入口を低くし、スタッフ数を確保しようと考え、行ったものです。

この制度を利用し、20代半ばの男性が入職してきました。

前職はコンビニエンスストアーの副店長さんを行っていたといいます。スタッフの少ない夜勤を積極的に行っていたので、夜勤には自信があるという事でした。

私の勤めているデイサービスでは、週末(金曜日から月曜日まで)お泊まりのサービスを行っていたので、夜勤ができるスタッフは貴重でした。

無資格だったので、介護補助という仕事を行いながら通学制の学校に通い、短い期間で介護職員初任者研修を取得し、介護員として採用される事になりました。

接客業を行っていたという事もあり、人当たりがよく、デイサービスの利用者さんからも職場のスタッフからも好評でした。若いのでフットワークも軽く、利用者さんも「孫みたいだ」と喜んでいたのです。

そんな彼がなぜ介護職に転職しようとしたのか興味があり、入職して3か月を過ぎたあたりに聞いてみました。

彼の兄弟には重い障がいのある妹さんがいらして、お母さんがずっと介護しているのだそう。お母さんも歳を重ねてきて大変そうなので何か手伝ってあげたいと思って手を出しても、余計な事なのかなと思う事が多かったので、勉強するという意味も含めて就職した。

そんな話をしてくれました。

前職は全く異なる職種でしたが、ずっと夜勤を行っていたので夜勤には自信があると話していました。私の職場では夜勤を希望するスタッフが少なかったので、本当にありがたい存在でした。

また、清潔と不潔をよく理解していて、マメに手洗いをしたり周りの不潔なものの取り扱いなども正しい方法で行っていて、しっかり学習しているなという印象でした。真面目という言葉が本当によく似合う人です。

辞職の理由

頭を抱える男性のイメージ

夜勤をすることで収入を上げたいという思いもあったようで、積極的に夜勤を希望されていました。

仕事ぶりは丁寧で評判も良かったのですが、だんだん、仕事中の彼の表情に明るさがなくなる様になりました。お風呂の係やホールの係、レクリエーションや食事の時はいいのですが、どうもトイレ介助などの排泄になると表情が曇る様でした。

たまに、涙目になっていることもありました。仕事で何かあって泣いているのかな…?そんな風に思った事もありました。

ある時、その彼と二人きりでの休憩がありました。仕事に対して聞いてみると、意外な答えが返ってきました。

便のニオイがきつい。仕事していく上で慣れていくと思ったけど全く慣れない

涙目になっていたのは、便臭で吐き気を催したりしていたようでした。ご自身の妹さんの排泄ケアは全部お母さんが行っていたという事で、自分が手をかけた事はなかったから、ここまで便臭に弱いとは思わなかったと話していました。

排泄ケア以外は楽しく仕事ができていて、利用者さんと接する事がとても楽しいとお話ししてくれました。

しかしどうしても排泄ケアが辛いと。

これは何の効果もないかもしれませんが、ガーゼを1枚入れたマスクを装着する事、トイレ介助時は窓を開けるなどしてニオイがこもらない環境を作るなどアドバイスしました。

実践してくれた様ですが、やはり便臭に慣れる事が出来なかったようで、勤めて4か月を過ぎたあたりに退職を申し出ました。排泄ケアの頻度を減らすなど配慮しようとしましたが、こればかりはその人の感じ方ですから、仕方ない事ですね。

彼は受講した介護職員初任者研修の費用を用意して退職届を提出しました。真面目な人です。

役員さんが状況を汲み、何かの時にまた戻ってきてくれたらいいからと用意してくれた研修費用はそのままお返しし、退職を受けました。

せっかく真面目で人当たりがいい彼だったのでとても残念でしたが、彼はどうしても他人の便臭が生理的に受け付けられなかった様です。

実際に働いてみないとわからない弱点

杖を突く男性のイメージ

このように現場で働いてみて初めて分かる自分の弱点があります。

研修まで受けたのに残念な結果になってしまいましたが、このように転職に失敗してしまう人もいますので、自分を客観的によく見て、自分にできる仕事なのかどうか見極めることも必要かもしれませんね。

(Posted by HIMIROW)

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※掲載情報につきましては、 2020年02月10日公開時点のものです。 施設情報・制度・資格などにつきましては、改定などにより最新のものでない可能性があります。必ず各機関や団体、各施設などにご確認ください。

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