介護における「見守り」とは?5W1Hを意識した注意点を説明

介護における「見守り」とは?5W1Hを意識した注意点を説明

介護サービスを利用している高齢者が安全に生活をするために何が必要かと尋ねられると「見守り」と思い浮かぶ方もたくさんいるのではないでしょうか。

介護サービスの現場では見守りを通じて安全な生活を保てている高齢者がたくさんいます。しっかりとした見守りができることは介護職員にとって必須と言えるでしょう。

また、近年では利用者や家族の権利意識が高まり介護事故が起きると訴訟に発展しまうようなケースも増加しています。事故を予防するために見守りの重要性はより高まっていると言えるでしょう。

今回は「見守り」について見直してみようと思います。

見守りの目的とは?

布団

利用者をいろいろな危険から守ること

どれだけクオリティの高い介護サービスを提供していても、利用者の安心と安全を確保できていないと話になりません。

例えるなら、とてもおいしいものを提供してくれるレストランであっても、食中毒が何度も起きているようではだれも行きたくないと思うでしょう。介護もそれは一緒です。

安心と安全が一番と言ってもいいでしょう。

自分を守る

介護事故が起きようものなら訴訟に発展するケースが増えている時代です。

利用者を危険から守るということは、訴訟や家族とのトラブルから自分の身や同僚、事業所を守るということにつながります。

見守りのポイント

 

予測すること

見守りといっても、利用者をただ見ているだけでは見守りとは言えません。利用者の行動や希望を予測することが大切になります。

自分から希望を言いだせないことや、言えない利用者はたくさんいます。あの方はこの時間は何をするのか、この方はこういった歩き方をするなどの行動について知ることが大切です。

利用者のアセスメントをしっかりとしておくことがポイントになります。心の中を知り行動を知れば、生活の中にどのようなリスクがひそんでいるのかわかってきます。

その予測したことに基づき見守ればリスクの軽減と予防をすることができるでしょう。

5W1H

5W1H とはWho(だれが)、When(いつ)、Where(どこで)、What(なにを)、Why(なぜ)、How(どのように)を略した言葉です。

これをいかに見守りにあてはめるのかがポイントになります。

例えば、利用者の食事中の見守りにあてはめて考えてみます。

誤嚥リスクの高い利用者がいるとして、職員は誤嚥をしないように食事を見守る必要があります。ここで見守りのやり方に5W1Hをあてはめるのです。

 

Who・だれが
職員のAさんは、

 

When・いつ
利用者が誤嚥リスクの高い食べ物を食べている時、

 

Where・どこで
隣で、

 

What・なにを
嚥下の状態や表情を、

 

Why・なぜ
誤嚥リスクがあるので、

 

How・どのように
事前に食べやすい形態の食事にしておき、ゆっくりと食べてもらうように声をかける見守りをします。

これらを事前にチームの中で決めておき、職員全員が同じように見守りできるようにしておくことも大切です。

監視はダメ

監視カメラ

しっかりと見守りをしたいからといっても注意が必要な点があります。

  • 利用者を見つめ続ける。
  • 必要以上に声をかける。
  • 利用者との距離が近すぎる。
  • どこに行くにも付いていく等。

こういった方法は、見守りとしてよいとは言えないでしょう。なぜなら利用者の尊厳やプライバシーの無視、自立を妨げることにつながっているからです。

見守りをする上で難しさを感じるのは、これらを踏まえた対応ができるかどうかではないでしょうか。

同じ見守りの方法でも「あの人は大丈夫だったのに私はダメだった。」というパターンも多いです。見守り一つとっても相手は人間なので、どれだけ正しいことをしようとしても受け入れてもらえないことがあります。

普段から利用者とよい関係を保っておくことで、尊厳やプライバシー、自立した部分を侵されたと感じてもらわずに済むでしょう。

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機器の利用

介護人材が不足している時代です。どれだけ見守りが大切なのか理解して力を入れても足りない数を補うことはできません。どうしても限界はあるのです。

そんな困った状況ではありますが、ここは無理をせずに介護機器を頼ってしまいましょう。

今の介護機器はとても優秀で、進歩し続けています。従来からあるセンサーを用いたマットや赤外線センサーなどをはじめ、温度や熱に反応するものやバイタルに自動で反応するもの、遠方から安否確認できるものなどあります。

それぞれに長所や短所はありますが、利用者のアセスメントをしっかりとしておけば、うまく適材適所に配置でき見守りの負担は軽減するはずです。

介護人材の不足はすぐに解消するということはないので、うまく介護機器を使いこなせるかどうかが、今後はより重要になってくるのではないでしょうか。

まとめ

介護現場において見守りの重要性は以前と比べ、とても高いものになっています。しかし、見守りは毎日当たり前のように行っているので注意力が欠けてしまいやすく、他の介護業務も多いことから隙ができやすいものです。

アセスメントと同様に定期的に見守りの方法を振り返り、目の前にいる利用者に適した見守りができているのか考え直してみるのがよいでしょう。介護機器を活かしながら、上手な見守りで利用者と自分を守っていってください。

(Posted by 子守熊)

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※掲載情報につきましては、 2020年01月14日公開時点のものです。 施設情報・制度・資格などにつきましては、改定などにより最新のものでない可能性があります。必ず各機関や団体、各施設などにご確認ください。