サービス提供責任者の要件とは(2018年度改正)

サービス提供責任者の要件とは(2018年度改正)


介護保険のサービスの中で、在宅で生活する人を支えるうえで欠かせないサービスが訪問介護です。

訪問介護には、主に「身体介護」「生活援助」の2種類あります。

身体介護・・・高齢者の起床、就寝、食事、排せつ、入浴などの介助を行うもの。
生活援助・・・高齢者が一人でできない調理、洗濯、掃除、買い物などの家事を手助けするもの。

このような、居宅サービスの中でも最も基本的な日常生活を継続するために必要な介護を担っています。

訪問介護は、訪問介護員(ホームヘルパー)が提供しますが、そのサービスの内容の責任者となるのが「サービス提供責任者」といい、訪問介護事業所に必ず配置しなければならない人員(役職)です。

サービス提供責任者になるための資格要件や業務は介護保険法令で決まっていますが、2018年度の制度改正により、その役割や要件が一部変更となりました。

サービス提供責任者の役割とは

サービス提供責任者は訪問介護事業所で、主に以下のような仕事に携わっています。

  • 訪問介護計画の作成
  • 利用申込みの調整
  • 利用者の状態変化、サービスへの意向の定期的な把握
  • 居宅介護支援事業者との連携(サービス担当者会議への出席等)
  • 訪問介護員に対しての具体的援助方法の指示及び情報伝達
  • 訪問介護員の業務の実施状況の把握
  • 訪問介護員の業務管理
  • 訪問介護員に対する研修、技術指導等
このように、対外的な調整役でもあり、訪問介護事業所内ではリーダー的な役割であります。

そのため、これらの業務を行うためには、訪問介護員としてのスキルだけではなく、相応の経験や資格が必要になってきます。

サービス提供責任者の要件(2018年3月31日まで)


サービス提供責任者の要件は、2018年度の改正前には以下のようになっていました。

  • 介護福祉士
  • 実務者研修修了者(旧介護職員基礎研修修了者、旧ヘルパー1級課程修了者)
  • 3年以上介護等の業務に従事した介護職員初任者研修課程修了者(旧ヘルパー2級課程修了者)
訪問介護の提供を行うためには、いずれかの資格は必要です。訪問介護事業所の従業員で多くを占めるのが、介護職員初任者研修課程修了者(旧ヘルパー2級課程修了者)と言われています。

サービス提供責任者不在だとどうなる

サービス提供責任者は、事業所の利用者数が40人に対して1人以上必要とされています。また、原則として常勤・専従での配置が求められます。

ただし、常勤のサービス提供責任者を3人以上配置、サービス提供責任者の業務に主として従事する者を1人以上配置、サービス提供責任者が行う業務が効率的に行われている場合には利用者50人につき1人でも可能とされています。

これを満たすことができない場合、運営基準違反となってしまいます。急な退職などがあり、必要な人員数を満たすことができなくなってしまう場合には、都道府県等の指定権に相談しましょう。

サービス提供責任者に関する2018年度改正の内容


2018年度の介護保険制度改正、介護報酬改定時に、サービス提供責任者の要件や役割が見直されました。その内容は以下のとおりです。

サービス提供責任者の任用要件の見直し

2018年4月以降、介護職員初任者研修課程修了者はサービス提供責任者に就くことができなくなりました。ただし、経過措置により、2017年3月31日までサービス提供責任者に就いていた場合には、2019年3月31日までは可能とされました。

これ以降、実務者研修修了者又は介護福祉士ではないと認められなくなりました。それだけ訪問介護サービスの質の向上や、サービス提供責任者の役割が重要になってきたと言えます。

サービス提供責任者の役割の明確化

合せて新たに追加された役割もあります。

訪問介護の現場での利用者の口腔に関する問題や服薬状況等に係る気付きがあった場合、サービス提供責任者から居宅介護支援事業者等のサービス関係者に情報共有することについて、サービス提供責任者の責務として明確化されました。

この他、曖昧にされがちであった訪問介護の所要時間について明確化されました。実際の提供時間とケアプラン上の時間が著しく違う場合には、実際の提供時間に応じた時間にプランを見直すべきであるため、ケアマネジャーは必要に応じたプランの見直しをすることとされました。

また、訪問介護事業者はケアマネジャーに対して、自身の事業所のサービス利用に係る不当な働きかけを行ってはならない旨を明確化されました。

まとめ

訪問介護事業の提供にあたっては、より専門性、厳格性が求められることとなった結果、そのサービスの質を担保するためにはサービス提供責任者にも一定以上の資格や経験が求められたと言って良いでしょう。

このように、サービス提供責任者は訪問介護事業所で重要な役割を果たす存在になっています。

 

(Posted by ysk6)

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で
※掲載情報につきましては、 2020年02月28日公開時点のものです。 施設情報・制度・資格などにつきましては、改定などにより最新のものでない可能性があります。必ず各機関や団体、各施設などにご確認ください。

仕事お役立ちコラムカテゴリの最新記事