介護士の転職理由のポイント|人事担当者に良い印象を残すには?

介護士の転職理由のポイント|人事担当者に良い印象を残すには?

履歴書のイメージ

職場を辞めようと考えている方のなかには、転職理由で悩む人もいますよね。

今の職場に伝えるだけではなく、再就職先の事業所にも転職理由について説明することを考えると、どのような理由で転職していいのか不安にもなるものです。特に転職時の採用面接では、前向きな転職理由がないと採用側に良い印象を残せません。

私は、これまで管理職として、介護職の人事に関わってきました。人事担当者の立場からすると、転職理由をしっかりと伝えてくれる求職者ほど良い印象を受けるので、採用につながりやすいです。

では、人事担当者に良い印象を残すには、どのように転職理由を伝えれば良いのでしょうか?

今回は、他の介護士の転職理由についても紹介しながら、管理職の経験を踏まえて、人事担当者に良い印象を残すための転職理由について解説します。

介護士の転職理由は、人間関係の問題が多い

コミュニケーションをとるイメージ

まずは、介護士の転職理由について紹介しましょう。平成29年度に介護労働安定センターがおこなった「介護労働実態調査」では、介護士は、次の5つの理由から職場を退職したり、他の事業所に転職をしたりしていました。

  1. 職場の人間関係に問題があったため(20.0%)
  2. 結婚・出産・妊娠・育児のため(18.3%)
  3. 法人や施設・事業所の理念や運営のあり方に不満があったため(17.8%)
  4. 他に良い仕事・職場があったため(16.3%)
  5. 自分の将来の見込みが立たなかったため(15.6%)

この調査結果からもわかるように、介護士と一口に言っても、色々な理由で職場を退職していることがわかります。介護士も、職場の環境が自分の考え方やライフスタイルと合わなくなれば、より良い事業所を求めて転職をするのでしょう。

ただ、転職時の採用面接では、調査結果のように人事担当者に「職場の人間関係の問題」や「職場の理念や運営の不満」について伝えることは好ましくありません。どのような職場で働くにも、人間関係や職場への不満はつきものです。

そのため、これらの不満について採用面接で伝えられても、自分たちの職場にも適応しづらい人材であると、人事担当者に低い評価をされてしまうかもしれません。

人事担当者に良い印象を与える転職理由

転職イメージ

では、どのような転職理由であると人事担当者に良い印象を残せるのか、具体的な内容を紹介していきましょう。

転職を考えている介護士の方のなかには、何か特別な転職理由がないと、採用側に良い印象を残せないと考えている人もいるかもしれません。採用面接に合格することを考えると、人事担当者に少しでも興味を持ってもらえるような理由づけをしたくなるものです。

しかしながら、介護士の採用面接には特別な転職理由は必要ありません。実際に私が人事に関わってきた介護士の方のなかにも、「違う職場で働きたかったから」「友人が働いていたから」などの理由で転職をしている人もいました。

ただし、採用につながった介護士の方には、あるひとつの共通点がありました。それは、前向きな表現で転職理由を説明していたことです。

採用面接をおこなう時に、人事担当者は、自分の職場で一生懸命に働いてくれる介護士を採用したいと考えています。もしも後ろ向きな表現で転職理由を説明してしまうと、人事担当者は、求職者に対してやる気や意欲がある人材という良い印象を持ちません。ですから、採用面接で転職理由を説明する時には、前向きな表現を使うことがポイントになります。

例えば、後ろ向きな理由で職場を退職した場合にも、次のように前向きな表現を使って転職理由を伝えられると良いでしょう。

  • 今の職場では、介護士として満足のいくスキルアップが見込めなかったから。
    ⇒違った職場環境で働くことで、介護士としてのスキルアップを図りたいと考えたから。
  • 職場の人間関係が合わず、職場で孤立して仕事をするのがつらかったから。
    ⇒他職種も含めて、多くの方と協力しながら介護サービスを提供する経験がしたかったから。
  • 今の職場では、支給される給料が少なかったから。
    ⇒介護士としての経験も長くなり、キャリアアップのためにより高い給料が支給される職場で働きたいと思ったから。
このように、一見すると後ろ向きに思える転職理由も、視点を変えることで前向きな表現に言い換えることができます。

人事担当者にやる気や意欲をアピールできるように、採用面接では前向きな表現を使って転職理由を伝えることが必要です。

介護士が転職する時の退職理由と志望動機【具体例】

社会福祉士の面談イメージ

採用面接では、職場の退職理由と一緒に、必ず志望動機について質問をされます。

転職の採用面接では、

①なぜ職場を退職して

②どうしてこの事業所を志望したのか

という質問をされ、退職理由と志望動機に一貫性がある人ほど、自分の考えを持った人材として良い印象を残すことができます。人事担当者に「この人を採用したい」と思ってもらえるように、しっかりとした自分の考えを伝えたいものです。

とはいっても、退職理由と志望動機について、うまく説明する自信がない方も多いでしょう。そこで、採用面接で自分の考えを説明しやすいように、退職理由を踏まえながら志望動機を伝える具体例について以下に記載しました。

【Aさん 28歳 女性(大学卒業後、介護福祉士の資格を取得、介護老人保健施設に5年間勤務、特別養護老人ホームへ転職)の例】

「私は、大学を卒業してから、介護福祉士として介護老人保健施設に勤務し、入所される利用者さんの日常生活の支援に力を入れてきました。施設での介護の仕事を通して、利用者さんにとって介護福祉士は、日々の生活のサポートをしたり、話し相手になったりするなど、心の支えとしての重要な役割を担っていることも実感しました。貴施設では、レクリエーション活動など、利用者さんが他の利用者さんや職員とコミュニケーションをとるきっかけづくりにも力を入れており、私のいままでの介護の経験を活かしながら、より長い期間にわたって利用者さんの精神的な支援をおこなっていけると考え、志望しました。」

上記の例では、はじめに自分が仕事で力を入れてきた内容を伝えています。それから、転職をすることで、介護士としてのスキルを活かしながら、自分がさらにやりがいを感じられる働き方についてふれ、転職理由を述べています。

このように、退職理由と志望動機に一貫性を持たせて説明できると、人事担当者にも転職理由を納得してもらいやすく、しっかりとした考えを持った人材であると良い印象を残せるでしょう。

ぜひ、具体例を参考にしながら、自分の転職理由について前向きな表現で説明できるようにまとめてみてくださいね。

参考
● 介護労働安定センター「介護労働実態調査」の結果(平成29年度)
http://www.kaigo-center.or.jp/report/pdf/h29_chousa_kekka.pdf

(Posted by 田口 昇平)

介護職の退職、再就職の際に使える行政サービス

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※掲載情報につきましては、 2019年12月18日公開時点のものです。 施設情報・制度・資格などにつきましては、改定などにより最新のものでない可能性があります。必ず各機関や団体、各施設などにご確認ください。

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