認知症を予防する方法【認知症になりにくい運動と食事】

認知症を予防する方法【認知症になりにくい運動と食事】

介護の現場では認知症高齢者は増え続けており、認知症を予防する重要性は増すばかりです。みなさんの職場でもいろいろな取り組みをしているかと思います。その認知症の予防するために必要と言われているのが「脳」と「体」を健康に保っておくことです。今回は、脳と体を健康に保つ効果が期待できる方法をいくつか紹介していきます。

体を動かすことで予防につながる

筋トレする高齢男性とサポーターのイメージ
体を動かすことは認知症の予防に効果があるという話は聞いたことがあるかと思います。効果があるその理由を以下にまとめてみました。
  • 体を動かすことも脳が機能してこそできること
  • 体の動きに制限があると生活を送りにくくなるので、認知症になった際に進行の速度が速くなる
  • 運動をすると血流がよくなり、脳や全身の細胞に酸素が行きわたるので、細胞の活性化に期待できる
  • 認知症の原因のひとつである生活習慣病(高血圧や糖尿病など)の発症リスクを抑えられる

どれくらい体を動かすのがいいの?

認知症を予防する運動の目安は週2から3回以上、30分以上運動をすることと言われています。あるデータによると、週3回以上、30分以上の運動をすると認知機能の低下や発症を減少させる効果があったそうです。介護サービスを利用している高齢者に、上記の量を求めるのは難しいかもしれませんが、ひとつの目安にしてみてください。

具体的に予防効果のある運動とは?

運動だけを行うのではなく、運動と認知トレーニングを組み合わせることで予防の効果が期待できるとされています。しかし、介護サービスを利用している高齢者は体に障害をもっている方も多いので、介護スタッフがいかに工夫したメニューを用意するかが重要になるでしょう。

例えば、椅子に座り足踏みや手を叩いたりしながら、昨日や今日の出来事を思い出すなどはいかがでしょうか。思い出すことで脳の短期記憶を刺激し、香りや味、食感などの感覚をつかさどる部位にも刺激を与えます。話す内容によっては長期記憶の刺激にもつながります。しりとりや暗算、俳句など頭をつかうものであればなんでも良いので楽しみながらできる高齢者のニーズに合わせ考えてみてください。このように簡単な動作に認知トレーニングを加える工夫をしてみてください。

ここで気をつけてほしいポイントがひとつあり、それは上記で紹介したようなことができることは「脳への負荷が小さい」と理解しておいてほしいという点です。「最初からできる」「慣れてきて苦労しなくなってきた」ようなら認知トレーニングの課題を変える必要があります。

食事でできる認知症予防

野菜のイメージ
認知症を予防する食事のポイントは、生活習慣病やメタボリックシンドロームに代表される高血圧、高脂血症、肥満、糖尿病などを予防する食事が重要という点です。これらは間接的に認知症の発症や悪化につながってくるので注意しましょう。

具体的には、次のポイントを大切にしてみてください。

  • 低糖質・低塩分
  • いろいろな食べ物・飲み物をバランスよく食べる
  • 青魚(サンマ、サバなど)に含まれる不飽和脂肪酸のDHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)をとる
  • 緑黄色野菜などに多いビタミンA、C、Eをとる
  • 大豆製品を食べる
  • 抗酸化成分を多く含む緑黄野菜、ざくろ・ベリー類・果物、アーモンド・ナッツ類なども有効
  • 低たんぱく・低栄養にならないようにする
  • 食事のかわりにお菓子を食べる
  • 小食にならないようにする
ただし、上記で紹介したように「バランスよく」が大切です。いくら認知症予防の効果が期待できるからといって、栄養素が偏ると体調に別の影響がでることがあるので注意してください。

社会活動で認知症予防

トレーニング仲間のイメージ
社会活動とは、他者との交流や役割をもつ、読書や家事・脳トレ・趣味といった知的な活動のことです。これらは脳を大きく刺激して認知症の予防につながると言われています。介護の現場、特に施設などではこういった機会が少なくなりやすいので介護スタッフは意識してサポートする必要があると言えるでしょう。
介護の現場でもできるおすすめの知的活動
  • 手指を使う
  • 脳トレ(買い物の計算、間違い探し、ゲームソフトや動画)
  • 趣味(生け花や編み物、料理、理解が得られるなら麻雀や競馬や競輪など)

生活習慣病を予防しよう

運動や食事を通してできる予防のポイントは、ほぼ「生活習慣病の予防」につながっています。それほど生活習慣病と認知症は関連が強く、予防することで間接的に認知症の予防につながるのです。病院に行って適切な生活習慣病の治療を受けることも予防になるので、ケアの際には注意したいポイントになります。

まとめ

ここまで認知症を予防する方法を紹介してきましたが、残念なことに「これをしておけば絶対に大丈夫」といえる方法は実はありません。しかし、紹介した内容はどれも認知症の予防に効果が期待でき、生活の質を向上させる効果もあります。高齢者それぞれの気持ちとペース、これまでの生活歴を尊重しながら「楽しむ」といった要素を忘れずに毎日のケアに取り入れてみてください。

(Posted by 子守熊)

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※掲載情報につきましては、 2020年03月16日公開時点のものです。 施設情報・制度・資格などにつきましては、改定などにより最新のものでない可能性があります。必ず各機関や団体、各施設などにご確認ください。

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