ケアプランの長期目標と短期目標の違い【介護現場でも役立つケアプランの見かた】

ケアプランの長期目標と短期目標の違い【介護現場でも役立つケアプランの見かた】

介護サービスを提供する上でケアプランは必ず必要なものですが、介護スタッフのみなさんはそれについどのようにて感じていますか?

文字がたくさん並び、目を通していて楽しいものとは言えないかもしれませんが、実際にケアを提供する介護スタッフにとっても大切なことがたくさん書かれています。今回はそのケアプランにある長期目標短期目標にスポットをあてて紹介していこうかと思います。

そもそもケアプランとは?

記録を取るイメージ
ケアプランとは、高齢者が介護保険を使ったサービスを利用するために必要となる計画書のことです。計画書の内容に対して高齢者本人、そのご家族が同意することでサービスの利用が始まります。言わば介護サービスを利用するにあたっての契約書と思うと分かりやすいかもしれません。

みなさんもご存じかと思いますが、ケアプランは大きく分けて3種類あり、居宅サービス計画、施設サービス計画、介護予防サービス計画があります。事業所によって書式に多少の違いがあったりもするので、自身の働く事業所にあるケアプランを一度じっくりと確認してみてください。

ケアプランの作成

ケアプランを作成する際は、サービスの利用を希望する高齢者との面談などを通じてアセスメントを行います。そこで、抱えている問題点やご家族ができることを把握して、できるかぎり自立した生活を送ることができるように適切なサポート内容を計画・立案します。

ケアプランの注意点

ここで、一つ気をつけてほしいポイントがあります。それは、ケアプランは利用者さんのものであるということです。私は介護職員として働きながら、この部分について大きな勘違いしていた時期がありました。

「ケアプランの内容が利用者さんの実情に沿っていない」とケアマネジャーに文句を言ったことがあるのです。今思えばこれは大きな失敗でした。ケアプランを介護職員のためのものと勘違いしていたのです。利用者さんを見る視点が介護職員を中心になっていて、「あれができない・これができないからこのサポートが必要だ」と考えていたのです。

当時の私は自立支援という言葉は知っていましたが、それの意味を理解できていませんでした。

何度も言いますがケアプランは利用者さんのものです。できないことと、そのことへの支援内容にばかり偏ってケアプランに並べるのは間違っています。そんな内容のものを利用者さんもご家族も受けいれることはできないでしょう。

ケアプランもそうですが、利用者さんへのケアで大切なのは利用者さんとご家族の意思の尊重自立支援です。みなさんも介護の仕事をするうえで、勘違いしてしまわないように気をつけてください。

長期目標と短期目標

積み上げるイメージ
ケアプランについて簡単に説明しましたが、ここからは今回の記事のメインである

長期目標短期目標について紹介をします。

長期目標と短期目標はケアプランの第2表に記載されています。この目標は利用者さんのニーズや課題に沿って立てられており、それを達成することを目的としているのです。

ケアプランについての前項でもお伝えしましたが、長期目標・短期目標ともに利用者さんやご家族のニーズや、自立した生活を支えるというポジティブな視点を前提で考えられています。「これができないのでサポートが必要」といったネガティブな視点にこだわったものではないということを前提として理解しておくことが大切です。

こういった前提のもと、生活のニーズを叶えるために長期目標と短期目標は次のような意味をもっています。

長期目標

利用者さんの望む生活に関するニーズや抱えている課題が解決した時に、その望んでいる生活の姿が長期目標となります。少し分かりにくいと思うので例にしてみます。

【例】

利用者のAさんは「糖尿病にかかっているが元気に長生きしたいです」というニーズを持っているとします。このニーズから考えられる長期目標は糖尿病を患っているが元気に長生きができると考えることができます。

 短期目標

利用者さんの望む姿が長期目標としたら、短期目標は長期目標を達成するための段階的な計画と言えます。分かりやすく言えば長期目標を達成するためのステップとなる具体的な計画です。例にしてみると次のようになります。

【例】

利用者Aさんの長期目標は「糖尿病を患っているが元気に長生きができる」であるので、これを達成する具体的な目標は糖尿病の症状が悪化しないようにしたいになります。これはあくまでも例なので他にもいろいろと考えることができますが、具体性が出てきたことは分かっていただけるかと思います。

長期目標・短期目標にスポットをあてると介護スタッフの役割が見えてくる

焦点を当てるイメージ

利用者さんのサポートを直接行う介護スタッフはケアプランに記載されている長期目標・短期目標から、自分のしているケアはどういった意味をもっているのかを知っておく必要があります。

ケアのゴールとも言えるものが目標になるので、それを知らずにサービスを提供していては利用者さんを見るピントがずれてしまってきます。長期目標・短期目標にしっかりと目を通して理解することで、利用者さんやそのご家族が望むことをサポートできると言えるのです。

利用者さんやそのご家族が望むことをサポートできる長期目標・短期目標を立てるうえで介護スタッフの果たす役割は非常に大きいものです。利用者さんをサポートするたくさんの職種の中で、一番側にいる時間が長く密接な関係を築きやすいのが介護スタッフだからです。ケアをしている時の利用者さんの様子や、普段の何気ない本音とも言える一言に触れる機会が多く、それをニーズとしてくみ取れることができます。利用者さんの状態や声にアンテナを立てて、望んでいるニーズをくみ取ってあげてください。

くみ取ったニーズが長期目標・短期目標になるわけですが、時間が経ったり状態や状況が変わるとニーズそのものが変化してくるので、そういった点を細かく普段のケアの中からチェックするのも介護スタッフだからこそできる役割になので、気づいたことがあれば介護記録に残したりケアマネジャーに伝えるといったことをどんどんとしていきましょう。

まとめ

介護スタッフの視点で見るケアプランの長期目標・短期目標について紹介してきましたが参考になったでしょうか。利用者さんの生活を支えるうえで介護スタッフのサポートは必要不可欠です。そこにケアプランを正しく読み取る力が加わることで、利用者さんの生活の質はぐっと高まる可能性を持ちます。ぜひ、正しく読み取るスキルを身につけて利用者さんやご家族に満足していただけるケアを提供していきましょう。

(Posted by 子守熊)

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※掲載情報につきましては、 2020年03月21日公開時点のものです。 施設情報・制度・資格などにつきましては、改定などにより最新のものでない可能性があります。必ず各機関や団体、各施設などにご確認ください。

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