多くの介護士が経験するキャリアについての悩み

多くの介護士が経験するキャリアについての悩み

介護施設でキャリアパス制度が導入される一方で、介護士として自分のキャリアをどうすればよいのか悩みは尽きないことでしょう。介護職としてキャリアアップするためには資格取得が欠かせません。

この記事では、介護の現状を踏まえて介護士としてのメリットやデメリット、求められる人材になるためにできることを考えていきましょう。

増える要介護者

都会のイメージ

介護保険は2000年4月より始まった社会保険制度です。要介護・要支援者数は、平成12年4月の218万人に対して令和元年10月(暫定)では668.1万人にまで増え、19年間で約3.1倍に膨れ上がっています。

現在、総人口は減少し、高齢者人口だけが増え続けています。2025年には日本の高度経済成長を支え続けていた団塊の世代が75歳以上になります。ますます高齢者が増加し、介護を提供する場が必要になります。

介護施設のキャリアパス制度

未経験からでも始められるのが介護職の魅力ですが、介護施設では介護人材のキャリアパス制度が導入されていれています。キャリアパス制度は、専門知識と技術の修得と向上に向けた現場での研修プログラムであり、働く職員と介護事業者両方にメリットがあります。

職員としては、年数に応じて技術を向上していくことにより、昇給や昇格、仕事のやりがいにつながります。介護事業者は、介護施設としての質の向上や職員の確保が可能となります。

経験年数によって求められるものが異なります。キャリアバス構成では、以下のように分類されています。

経験年数と職位
ステップ1 おおむね1年:初任者
ステップ2 1年~3年:現任者
ステップ3 3年~5年:リーダー
ステップ4~6 5年以上:副主任、主任、管理職、施設長

資格に置き換えると、まずは初任者研修を修了して基礎知識を得ることから始まります。続いて、3年の実務経験を積む間に実務者研修を修了します。初任者研修に比べてより専門的な知識や医療ケアを学び、国家資格である介護福祉士の受験資格を取得します。3年~5年の間に国家資格である介護福祉士を取得して、さらなるキャリアアップを目指しましょう。

介護士のやりがいやメリット

手を広げる女性とひまわり畑のイメージ

介護職としての魅力は以下のことがあげられます。

1.経験や年齢に関係なく、キャリアアップ可能

自分がやりたいと思ったときから始められることが介護士の魅力であり、経験や年齢に関係なく、仕事に就くことができます。資格がなくても始められますが、初任者研修、実務者研修、国家資格である介護福祉士、介護支援専門員などさまざまなものがあります。

キャリアアップを目指す場合、経験に沿って資格を取得しましょう。専門知識と技術を取得することでキャリアアップの道が開けます。

2.景気に左右されない

景気に関係なく高齢化が進み、介護が必要な人が増加しているため、介護士の需要は高いです。年齢や性別も関係ないため、30代、40代から転職する人もいます。

2025年には団塊の世代が75歳以上になり、ますます介護が求められます。景気に左右されず、仕事があることが魅力です。

3.信頼や感謝される

介護は人と人との支え合いによって成り立ちます。仕事であっても自分を信頼して身を預けてくれる、介助に対して感謝の言葉はやりがいにつながります。

介護が必要になった経緯は人によって異なります。自分で動けないことを受け入れられない人や自分で助けてほしいといえない人も中にはいます。介護職としてその人に寄り添いながら介護について考えることは働く私たち自身の人としての成長につながります。

介護士のデメリット

疲れているイメージ

魅力ある仕事の一方で、デメリットは以下のことがあげられます。

1.身体的な負担が大きい

介護施設は要介護3以上の利用者を対象としており、重介護を必要としているため、身体的な負担が大きいです。利用者の移乗、食事や排泄介助、入浴など日常生活全般の介護を行うにあったっては体力が求められます。

最近では介護ロボットや介護リフトの導入、身体的負担を軽減する介護講習会の開催、腰痛予防体操などが行われ、職場環境の整備に取り組む施設が増えています。

2.変則勤務で疲れが取れない

入所施設の場合、早出、日勤、遅出、夜勤など変則勤務のため、時間の感覚がつかめず、疲れが取れない、体調不良を引き起こす恐れがあります。

体調を崩さないためには、休みの日は休養する、夕方から夜勤に出かける日は午後まで身体を休めるなど健康管理に努めましょう。

 

3.給与が低い

国税庁「平成30年度民間給与実態統計調査」によると、全業種の平均給与440万円にたいして、医療・福祉業界の平均給与は397万円と報告されています。医療・福祉業界より平均給与が低い業種もありますが、全業種の平均から考えると、介護士の給与は安い傾向にあります。

一方で介護のキャリアパス制度が導入され、介護職員処遇改善加算などさまざまな取り組みが行われています。国家資格である介護福祉士を取得することは昇給だけでなく、自身のキャリアアップにもつながります。専門的技術と知識をもった専門職を目指しましょう。

求められる人材になるには

手を添えるイメージ

男性介護士も増えてはきましたが、福祉業界は女性の活躍が大きいです。女性の場合、結婚や出産によって自分のキャリアが大きく変わることがあります。一方で資格を取得することで年齢、経験、性別に関係なく、キャリアアップできるところが福祉業界の最大の魅力です。

経験に応じて資格を取得する、社会力や介護力を身につけることで道は開けます。初心を忘れず、常に周りを見渡せる力を身につけることで求められる人材を目指しましょう。

ペンネーム momota

 

【参考文献】

厚生労働省「介護保険事業状況報告(暫定)」令和元年10月分

厚生労働省「介護人材の機能とキャリアパスについて」

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で
※掲載情報につきましては、 2020年01月22日公開時点のものです。 施設情報・制度・資格などにつきましては、改定などにより最新のものでない可能性があります。必ず各機関や団体、各施設などにご確認ください。

仕事お役立ちコラムカテゴリの最新記事